2012年7月10日火曜日

2012年3月ベルリン旅行記V-3 カ・デル・ボスコとガヤ


2012318() 5 曇りのち晴れ一時小雨 III(つづき)

『トリスタンとイゾルデ』がはねた後U2でフリードリヒ通りのイタリアン・レストラン「バッカスの口(くち)」Bocca di Baccoへ向かう。

    

コーミッシェ・オーパでのプロコフィエフ作曲『三つのオレンジへの恋』がはねた後の2人と、宿からの1人の4人が揃ったところで、まずボッカ・ディ・バッコのワインリスト中最高ランクのスプマンテで乾杯。

    

カ・デル・ボスコ社のフラッグ・シップ・スプマンテであるアンナマリア・クレメンティAnnamaria Clementi。これは、収穫・発酵後長期熟成をさせるので、6年を経ないと世に出ない。

素晴らしく繊細な泡と味わいで至極の一時を演出してくれた。ガンベロ・ロッソの該当箇所を英文のまま引用する。

“… Deep and very elegant, with a tiny persistent bead and aromas ranging from fresh fruit to tropical notes, it ends on with cakes and vanilla. 
The palate shows deep, firm structure and inredible harmony that makes it exceptionally pleasant and enjoyable. 
The very long finish is characterized by fruit and mineral notes." (Gambero Rosso 2010, p. 206)

出石万希子は次のように言っている。

「 … このフランチャコルタの舌触りにはだれもが感嘆してしまうだろう。… 一口含めば時間が止まってしまう、いや時間を止めたくなってしまうとでも言ったらいいか、… 
この素晴らしいアジェンダは、実はマウリツィオ・ザネッラ一代でこれほどの名声を獲得してきた。彼が母の移り住んだ『森の中の家』Ca’ del Boscoにアジェンダを設立したのは1968年。 … 」
(出石万希子『イタリア・ワイン・ブック』新潮社、2001年。p. 190

アンナマリア・クレメンティはその母の名で、シャルドネ60%、ピノ・ビアンコ20%、ピノ・ネーロ20%。瓶詰め後5年半の瓶内発酵と熟成。

続いてガヤのバルバレスコ1996年物! 

    
贅言は無用。ガンベロ・ロッソ2000年版でも、簡単に一言触れられているだけ。

”The basic Barbaresco [1996] is a successful wine … .”

出石はガヤについて次のように書いている。

「… たった一人でイタリア・ワインのイメージをアップした人物は誰かと問われれば、アンジェロ・ガヤと答えて異論は出ないであろう。… 
徹底した収量の削減。考えつくあらゆる段階で、実を落とすことばかりを考えたのである。… そして、バリックの導入。… 
アンジェロは『本当の意味で、自分のスタイルのバルバレスコと私が言えるのは1978年のものからだ』と言っている … 」
(出石万希子前掲書、p. 90

また、高木幹太はガヤのバルバレスコBarbaresco DOCGについてこう言っている。

「… 2000年、業界を騒然とさせるニュースが飛び込んできた。… ノーマルのバルバレスコの復権を目指し、単一畑のワインは、バルバレスコを名乗らないことにしたという。… 
あくまでもノーマルのバルバレスコが、伝統のフラッグシップワインであり、唯一のガイアのバルバレスコである。
そして、それを、今後も最高品質のワインとして仕上げていくとの決意表明だった。… 」
(高木幹太『イタリア銘醸ワイン案内』青春出版社、2000年、p. 38-39

自宅外で飲む2回目のガヤをいささか興奮気味で味わう。

色・香り・味ともに、18年を経てなお若々しく、渋味たっぷりで、しかし柔らかく口の中に豊かな味わいが広がり、ゆったりした満足感に人を誘う。

自宅外で飲んだ最初のガヤは、20091231日大晦日にやはりベルリンのルッター&ヴェーグナーでのソリ・サンロレンツォ1993だった。

頂けないのは、ボッカ・ディ・バッコのサービス。
ミシュラン掲載であっても、料理・ワイン・サービス・インテリアのすべてが同水準で高いわけではないという見本のような店だった。
星が付かないのに納得。

お開きは2340分頃。気が付くと最後に客となっていた。

タクシーを呼んでもらって女性3人をホテルへ送り、宿に帰ると午前様。
快眠。

                            (5日終わり) 


0 件のコメント:

コメントを投稿