2010年11月25日(木) 第6日 (つづき5)
20時過ぎから、ロカンダ・ネル・ボルゴ・アンティコLocanda nel Borgo Anticoにて夕食を愉しむ。23時頃まで。
ロカンダ・ネル・ボルゴ・アンティコは、バローロ地区の、街灯もなく真っ暗なモンフォルテ村のぶどう畑の中から、忽然と姿を現した。ミシュラン一つ星の、現代的で洒落た内装のレストラン。トリノのデル・カンビオでは歴史と伝統に気圧されるようなところがあったが、ここは意外と落ち着ける。
車なしには行けないレストランの下見と当日の運転に対しSさんに感謝。
ラム・チャップを頼んだら、一人だけ前掛けをされてしまい、格好の被写体になった。
ワイン45 白
ワイン名:Vigneti Massa. Costa del Vento Timorasso Derthona Colli Tortonesi DOC 2007.
評価:イタリア人のSさんさえ知らない品種、ティモラッソの白ワイン。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランといった国際品種にはない、特徴的な香りと味をもつ。黄色系果実の香り、輝き透明感のあるやや濃い目の黄色。酸分がしっかりしたコクのある辛口。
「乾いた麦わら色。レモンドロップ、メーラコトーニャ、火打石、スズランなどのかっちりした香り。柑橘系皮的な苦みと張りのある酸味が一体となり、底辺からミネラルを押し上げる。ふっくらとしながらもしっかりとした骨格があり、すべての要素が強く結合している。ミッドからの抜けも最高で、品種のポテンシャルの高さに驚かされる。」と、2004年物を飲んで言った方がいる(中川原まゆみ『土着品種で知るイタリアワイン』2007年、p. 213)。
造り手のヴィニェーティ・マッサ社は、19.5haのぶどう畑を所有し、自然農法で、年に8万本を造っている。
2007年物は、Gambero Rosso 2010, p. 166, 色つき2グラス、価格帯€20.01~€30.00。
ワイン46 赤
ワイン名:Elio Altare Viticoltore. Langhe Arborina DOC 1999.
評価:ネッビオーロ100%。カンティーナ名Elio Altare の前にAzienda Agricola Cascina-Nuova と、わざわざ Nuova (新)と表記されている。。今日午前中に試飲したエリオの藏に敬意を表し、ワインリストの中で一番古いヴィンテージのランゲ・アルボリーナを選んだ。
ソムリエが、デカントされますかと私に尋ね、答えられないといったところ、彼は、このような偉大なワインはデカントすべきではないという意見で、デカントしないで供された。
紫から赤味を帯びた透明感のあるルビー色、ネッビオーロ特有の香りが馥郁と立ち昇る。柔らかにタンニンがこなれ、得も言われぬ調和のとれた味わい、長い余韻。感動的なおいしさ!
Gambero Rosso 2002, p. 82, 色つき2グラス、発売時の価格帯$40.00以上。2006年物は€60.00。
ワイン47 甘口白
ワイン名:La Spinetta. Piemonte Moscato Passito Oro DOC 2004.
評価:モスカート・ビアンコ種のパッシート。ラ・スピネッタの自信作とのこと。やや濃い目の麦わら色、粘着性豊か。甘すぎず、後口の切れの良い、極甘口の白ワイン。品の良い甘さ、余韻も長く、一夕の食事を締めくくるに相応しい、力強い甘口ワインであった。
Gambero Rosso 2010, p. 156, 色付き2グラス、価格帯€30.01~€40.00。
ミシュラン一つ星のレストランでの夕食を心ゆくまで愉しんだ。料理とワインと会話と雰囲気を。
ミシュラン一つ星のレストランでの夕食を心ゆくまで愉しんだ。料理とワインと会話と雰囲気を。
白ワインは、ティモラッソという聞いたことのない品種。土着品種の一で、19世紀には、醸造用としてだけでなくとても美味しい生食用ぶどうとして、ピエモンテ州のトルトーナやノーヴィ・リグレ、ヴァッレ・ダオスタ州、パヴィアで栽培されていたことが知られている。1960年代から70年代にコルテーゼで造られるガヴィが成功したことで忘れられかけたが、可能性に着目した栽培者たちによってトルトーナ付近で顕著な復活を遂げたとのこと(中川原まゆみ前掲書による)。
赤はエリオ・アルターレのランゲ・アルボリーナの11年経ったもの。すこぶるつきのおいしさで、一切損なわれるものなく藏からそのままの姿で今日の食卓に上ったと思わせる清冽なおいしさ。厳かささえ感じさせる、品格のある赤ワインだった。
ガンベロ・ロッソ2002年版によると、前年(1998年物)のランゲ・アルボリーナ(とラリジとラ・ヴィッラ)は、3万個のロットのコルクに(非常に高価で高品質であったにもかかわらず)問題があって、その問題を抱えたままそれらのワインを市場に出すことはできないとエリオは判断し、2000年(イタリアでは21世紀初ヴィンテージ)は大騒ぎだったとのこと。






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